| 誰でも簡単に出来る 深呼吸ダイエットたった2つの超簡単秘訣 エピソードU エジソンの受け売り ■ 内臓脂肪斬りで命取り! 前章で、食事に関する健康論を、科学実験の結果や具体的なカロリー数値を提示して明らかにしました。本章ではまったく違う角度から、ダイエットや健康にとって大切なことはなんなのかについて話します。 早速ですが、簡単な質問からスタートします。 「東京駅から新大阪駅まで一番速く到達できる交通手段は次の二つのうちどれでしょうか。」 普段、大阪に出張するのに、自転車で東京から出発する人は どこの会社にもいないでしょう。 現代社会で、東京と大阪の間を自転車で通う人はまずいないでしょうが、肥満またはメタボリックシンドロームを改善・解消しようと、運動に励むことに関しては、ほとんどの人がなんの疑問も抱かないと思います。 ところが、運動で内臓脂肪を落とそうとしているうちに、命まで落としてしまうケースも少なくありません。 かつてジョギングの元祖であるジム・フィックスもジョギング中に心筋梗塞で52歳でなくなりましたが、スポーツによる突然死は、よく知られていることです。 スポーツ中における突然死の原因の多くは、虚血性心疾患と脳血管障害とされています。運動中に心臓と脳を含む内臓が虚血(血流が少なくなる現象)に陥るのは、特別なことではなく、むしろ当たり前のことなのです。 2005年の流行語大賞になった「メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)」の、推奨される予防・解消法が二つあります。 1.「脂肪蓄積の進行防止・解消を目的に食事療法による摂取カロリーの適正化」 簡単にいうと、お腹のサイズが基準値をオーバーしている人には、「食事を制限しなさい」、「運動をしなさい」と薦めるわけです。 肥満の起因は、食べすぎと運動不足(?)ですから、それを解消または予防するために、食習慣を見直し、運動不足をなんとするのが一番の対策だと考えるのはそう間違いではありません。 しかし、果たしてこの二つの対策だけで本当に肥満は予防・解消できるのでしょうか。 では、必要以上にたまった体脂肪を効率よく減らすにはどうすべきでしょうか。 そう、だめなのです。 これだけでは不十分だという意味で「だめ」なのではなく、脂肪燃焼の前提条件が間違っているという意味で、本当に「だめ」なのです。 それは二つあります。 この二つの条件は、同時に満たされるべきであり、また同時に満たされうるのです。 食習慣の見直し(端的に食事制限)は、これ以上の脂肪の蓄積を防ぐという意味では有効ですが、十分な酸素を確保するという点に関しては、あまり意味がありません。 筋肉を動かす運動は、筋肉の血液循環という面では申し分ない方法ですが、それ以上の健康効果が期待できるかといえば、それは疑問が残ります。端的に言って、すでに述べたように、内臓脂肪を効率よく減らすためには二つの要素を同時に満たす必要があるからです。 まとめると、 2.得た酸素をスムーズに内臓まで運搬させるために、血液循環、 以上の二つの条件を満たさなければ、効率よく内臓脂肪を減らすことができません。 つまり、この二つの条件を十分に満たさなくても、ある程度までの効果は期待できますが、比較的に効率が劣る、効果も低いという意味合いなのです。
古今東西を問わず、食後すぐに激しい運動をする習慣を人間はしてきませんでした。 われわれの眼が届かないところで、食事中と食後しばらくは、体内の大半の血液が胃腸を含む消化器官に集中します。もしこのときに、体を激しく動かしてしまったら、血液は、回るべきところに回されず、無理やり骨格筋に回されます。したがって、消化が妨げられてしまいます。 一般の運動生理学の教科書を紐解けば、その理屈は簡単に見つかります。血液は、体内をいつも均等な割合で回るわけではありません。身体の活動に応じてその瞬間瞬間に必要な場所に血液は集中的に配分されるのです。 食事であれば消化器官に、運動であれば骨格筋に、思索や工夫や勉強のときであれば脳に血液は集まるのです。安静の時には体内の血液は次のような分布状況を見せます。
ご覧の通り、筋肉運動を行わず、安静にしているときには、 脳や内臓を含む臓器に60%以上の血液が供給されます。
これまでの調査によると、運動中の突然死が多くみられたスポーツ種目は、ジョギング、水泳、サッカー、ゴルフなどです。筋肉を動かす運動はやればやるほど、内臓や脳の血液循環が悪くなります。 スポーツをやっている最中に起こる突然死の原因の多くが、虚血性心疾患と脳血管障害であるのはこのためだと言えるでしょう。 風邪や頭痛などでドラッグストアで薬を購入して飲む場合があります。体を治すどんな薬でも「用法と用量を必ず守ってください」 という注意書きが添えられるはずです。 運動による突然死は、用法用量を守らないで服用した薬によって引き起こされる副作用にたとえることができます。 肥満あるいは内臓脂肪の退治策として運動を選ぶのは、東京と大阪の間を自転車で通うことと同じです。 それは実に効果が低く、効率も悪いです。しかも、交通事故に巻き込まれやすい自転車と同様にケガや死に至るリスクが高いです。 確かに自転車でも、東京から大阪まで行けることは行けます。同じく運動も、肥満の解消やメタボリックシンドロームの改善にある程度は役立ちます。 ここで、その効果はどれほどのものかをAさんとBさんの体験から見てみましょう。
(拙著、『「痩せる力」が目覚める!深呼吸ダイエット』より) こうした事例はまれなケースではないかと疑う人もいるかもしれませんが、決してそうではありません。運動のダイエット効果と効率は実は疑わしいのです。これが単に個別な、特殊な話ではないのは、実際にダイエット目的で運動をしている人の多くは、きっと内心認めるはずです。 その証拠を、今度は、国レベルで見てみましょう。
厚生労働省と各自治体が推進して、2000年から始まった「健康日本21」(21世紀における国民健康づくり運動、期間2000年〜2010年)は、2010年を目途に、生活習慣病改善や医療費削減を目標として提示しました。 その中間評価における暫定実績値を見てみると、糖尿病の有病者・予備軍の数は増加し、 肥満者も増加しています。この結果は、健康状態及び生活習慣の改善は見られなかった、 あるいはむしろ悪化したという現状を露呈するものです。 厚生労働省が発表した「健康日本21」の中間報告書、また国民健康・栄養調査など、公的な統計資料には次のようなデータが公表されています。(データを飛ばして先に進んでもかまいません。途中で気になりましたら、あとで戻って読んでもよいです。) 意識的に運動している人の割合(成人20歳以上)
運動習慣者の割合(成人20歳以上)
肥満者(BMI≧25)の割合 (%)
糖尿病患者及び予備軍数(単位:万人)
高脂血症の人の割合
これらのデータは何を示しているのでしょうか。 なぜ、このような結果になってしまったでしょうか? 先述の動物実験をもう一度思い出してください。十分な餌を与えられた動物は運動量を増やしても寿命が延びませんでした。これと同じように、普段の生活で、体の維持に必要以上のカロリーを摂取した人に運動を薦めてみても、肥満や生活習慣病の予防と改善には効果が現れません。 これは、「健康日本21」運動の中間評価の結果がはっきり示していることです。実際に、国は、こうした皮肉な結果に驚いており、計画の何らかの見直しに迫られています。 「常識は覆されるもの」とよく言われます。 その常識とは、「筋肉を鍛えれば、基礎代謝がますます上がる」というものです。 まず、筋肉を鍛えても、基礎代謝は大して上がらない理由を見てみましょう。 ヒトの安静時の、臓器ごとのエネルギー消費量の比率は、次のとおりです。
(木戸康博・中坊幸弘/編「基礎栄養学」 により) 一見すると、数字的には、筋肉(骨格筋)のエネルギー消費量がもっとも多いように見えますが、しかしこれが一番目の落とし穴です。というのも、上の比率には各臓器の重量が考慮されていないからです。
肝臓、脳、心臓、腎臓などの臓器の重量は体重の5%くらいしかありませんが、安静時に全体エネルギーの60%も消費します。 そしてこれに、胃腸、肺、血管などの組織を含めると、内臓が全体消費エネルギーの70%以上も消費することが分かります。 つまり、単位あたりの骨格筋のエネルギー消費量はほかの臓器にくらべると、かなり少ないのです。 基礎代謝には、生体を維持するために消費するエネルギーと生体を維持するために生産するエネルギーという二つの意味があります。 生体を維持するために「消費するエネルギー」 なぜなら、体重の40%を占める筋肉をいくら鍛えても、普段の安静時の22%のエネルギーしか消費しないからです。(安静時のエネルギー消費量=基礎代謝)。
全身の骨格筋の数は約400で、週に数回、1回1時間くらいの筋肉トレーニングをしても、たいした数の筋肉を鍛えることにはなりません。
基礎代謝には、生体を維持するために消費するエネルギーと生体を維持するために生産するエネルギーという二つの意味があると、先ほど言いました。 今度は、生体を維持するために「生産するエネルギー」という基礎代謝のもうひとつの側面から見れば、どうなるのでしょうか。 基礎栄養学の教科書には次のような内容が書いてあります。
なんと、日々骨格筋で作られるエネルギー物質は、ヒトの基礎代謝の18%に過ぎません。
「筋肉を鍛えれば、基礎代謝はますます上がる」、この常識はもはや信じるに足らない、「覆されるべき常識」なのです。 それでもなお次のような疑問を持つ人が多いことでしょう。 運動をする際にも、どれほど酸素を効率よく体内に取り込み、全身の隅々にまで送れるかによって、そのダイエット効果は劇的に違ってきます。実際、呼吸の仕方を一つ変えただけで、同じ筋肉運動をしても体重の減り具合がまったく違ったという体験をした人が多くいます。 効率的な呼吸法がなければ、いくらウォーキングしても、筋トレをやっても体脂肪は思うように落とせません。体脂肪を効率よく燃焼させる決め手は筋トレでもなく、ウォーキングでもありません。 1.効率よく酸素を取り入れる呼吸法の実施。
最近の運動生理学では、激しい運動よりも、安静にしている時や緩やかな運動の方が、脂肪の消費に適しているということが定説になっています。なぜなら、後者の方が体内の酸素を豊富にするという脂肪燃焼の前提条件をよりよく満たしているからです。 これに対し、非安静時、すなわち心拍数が最大(心拍数の上限値)の50〜70%の間だと糖質代謝が中心になります。さらにそれ以上、最大心拍数の80%を越えるような激しい運動では脂肪は利用されなくなります。 だから、例えば、有酸素運動として人気のエアロビクスは、張り切りすぎて息を切らすほどにまでやってしまうともはや有酸素運動ではなくなってしまいます。 心拍数と脂質代謝の関係は次のようにまとめることができます。 まず、実年齢に合った最大心拍数を求めます。 この最大心拍数の50%(1分当り85回)以下の運動を維持できる場合、エネルギー代謝は(脂肪を燃やす)脂質代謝を中心とするもので維持されます。 つまり、40歳の場合、心拍数85回/分を境目にして、これ以下の心拍数を維持できる運動が、 もっとも減量しやすい運動である、といえます。 次に、最大心拍数の50%〜80%(86〜136回/分)の運動をする場合、エネルギー代謝は(脂肪ではなく血糖を燃やす)糖質代謝を中心とするものに徐々に切り替わります。 最後に、最大心拍数の80%(136〜170拍/分)の運動をすると、無酸素状態に陥り、エネルギー代謝の100%が無酸素の糖質代謝(嫌気的解糖)となります。40歳でこの程度まで心拍数が上がる運動をした場合、いわゆる無酸素運動になってしまい、体脂肪はエネルギーとしてまったく消費されなくなります。 言い換えれば、心拍数をあげてしまう運動をすればすれほど、体脂肪は燃えにくくなるのです。 こうした運動生理学の理屈を突き詰めると、いわゆる有酸素運動は、実は有酸素ではない 有酸素運動といわれているものの多くは、実際に、運動時の心拍数が最大心拍数(心拍数の上限値)の50〜70%の間に入ってしまうものを指します。これでは、糖質代謝が中心になって、 この時に、大量の酸素を体内に取り込み、その取り込んだ酸素を体の隅々まで運搬しさえすれば、脂質代謝が盛んに行われます。 では、純粋有酸素運動とはどんなものでしょうか。 以上の二つの特徴を最大限に活かせるものこそがベストです。 さて、それはいったいどんな運動なのでしょうか。 まずは不適格者を脱落させておきましょう。 そして二つ目の特徴からすると、骨格筋だけの血液循環ではなく全身の血液循環が求められます。全身の隅々に、特にエネルギー生産量の多い内臓に多くの血液を送ることを邪魔するような運動は対象外です。 では、二つの特徴を最大限にいかせるものは何でしょうか。ぜひ、続きをご覧ください。
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